持ち家同士の再婚、家とお金はどうする?【50代・60代婚活応援シリーズ⑪】

こんにちは。
京都嵐山マリアージュ・ラパンです。

前回は、
「結婚したら一緒に住まないといけない?」
というテーマで、50代・60代の結婚後の住まいについて書きました。
今回は、その続きともいえるお話です。

二人とも持ち家がある場合、
「では、家とお金はどうする?」
という問題です。
これはなかなか難しい問題です。
例えば男性にも家があり、女性にも家がある。
結婚後は男性の家で暮らすことになった。

では、女性の家はどうするのでしょう。
そのまま持っておく?
人に貸す?
子どもに使ってもらう?
それとも売却する?

そして売った場合には、
「そのお金はどうする?」
という、さらに難しい問題が出てきます。

50代・60代の結婚は、若い二人がゼロから家庭をつくる結婚とは少し違います。
二人ともすでに、それぞれの人生で築いてきたものがあるからです。

50代・60代では「二人とも持ち家」も珍しくない

50代・60代になると、住宅ローンを払いながら長年暮らしてきた方や、すでに完済している方もいらっしゃいます。

総務省の2023年住宅・土地統計調査では、高齢者のいる世帯の81.6%が持ち家、高齢者夫婦のみの世帯では87.6%が持ち家です。

ですから、50代・60代の婚活では、
「どちらかが家を持っている」
どころか、
「二人とも家を持っている」
というケースも十分考えられます。

若い頃なら、
「結婚したら二人で新居を探そう。」
で済んだ話が、この年代ではそう簡単ではありません。

結婚したら、相手の家も自分の財産になる?

ここはまず知っておきたいところです。
例えば男性が結婚前から所有していた家。
女性が結婚前から持っていたマンション。
結婚したからといって、自動的に二人の共有財産になるわけではありません。
法務省も、夫婦の財産は原則としてそれぞれが保有すると説明しています。

つまり、
「結婚すること」と「財産を一つにすること」は別の話
なのです。

50代・60代の再婚では、この考え方は特に大切だと思います。

では、どちらかの家を売ればいい?

ここからが難しいところです。
例えば、
男性の家 3,000万円
女性の家 2,500万円
だったとします。
話し合った結果、男性の家で一緒に暮らすことになった。

そこで女性が、
「もう自分のマンションはいらないから売ろう。」
と考えたとします。
2,500万円で売れたとしましょう。
では、この2,500万円。
誰のお金なのでしょう?
基本的には、もともと女性が所有していた家を売却して得たお金です。

だから、
「結婚したんだから、このお金も二人のお金ね。」
と単純に考える必要はありません。
むしろ私は、ここを曖昧にしない方がいいと思います。

家を売ったお金を全部「夫婦のお金」にしてしまう怖さ

結婚したばかりの頃は、
「これからずっと一緒なんだから。」
と思います。

もちろん、それは素敵なことです。

でも50代・60代の再婚では、少し冷静な視点も必要です。
例えば女性が自分のマンションを売って、その2,500万円を男性名義の家のリフォームに全部使ったとします。

数年後、何らかの事情で関係が変わったらどうなるでしょう。
あるいは男性が先に亡くなったら?
男性に前の結婚で子どもがいたら?
反対のケースも当然あります。

だから、
「愛情」と「財産管理」は分けて考える
これは冷たいことではありません。
むしろ、お互いが安心して結婚生活を送るために必要なことだと思います。

「売らない」という選択もある

前回の住まいの記事ともつながりますが、結婚したからといって、すぐに片方の家を処分する必要はありません。
しばらく残しておく。
賃貸にする。
子どもに住んでもらう。
セカンドハウスとして利用する。
将来、本当に不要になったときに売却する。

こうした選択も考えられます。

実際、住宅をどう利用するかについても、政府統計では「住む」だけでなく、「貸す」「セカンドハウスとして利用する」「所有しているが住んでいない」といった複数の形が把握されています。
ですから、
「結婚する=家を一軒にする」
と急いで決めなくてもいいのです。

家を二軒持つにもお金がかかる

もちろん、二軒残せば安心というわけでもありません。
固定資産税。
マンションなら管理費や修繕積立金。
戸建てなら修繕費。
火災保険。
庭や建物の管理。
誰も住まなければ空き家の問題もあります。

2023年の住宅・土地統計調査では、世帯が所有する空き家の取得原因の61.6%が相続・贈与でした。
つまり、
「とりあえず残しておこう。」
とした家が、将来子どもたちにとって負担になる可能性もあります。

だから「残すか、売るか」は、今の二人だけでなく、10年後、20年後まで考えて決めたいところです。

再婚では「子ども」の存在も忘れられない

ここが初婚とは大きく違うところです。
50代・60代の再婚では、前の結婚で成人した子どもがいるケースもあります。

例えば男性に子どもが二人いて、再婚したとします。
男性が先に亡くなれば、再婚した妻だけではなく、子どもたちも相続に関係してきます。
反対も同じです。

そうなると、
「この家は最終的に誰に残したいのか。」
という話を避けて通れなくなります。

さらに、残された配偶者が住み続けられるようにする「配偶者居住権」という制度もあります。一定の要件のもと、配偶者が亡くなった人の所有していた住宅に住み続けるための仕組みです。

ただし、実際の相続関係や税金は家族構成や財産状況によって変わります。
ここは結婚相談所だけで判断する話ではありません。
必要になれば、税理士、司法書士、弁護士など専門家に相談することをおすすめします。

お金の話をすることは、愛情がないことではない

婚活中に、
「家はどうします?」
「財産はどう考えています?」
「生活費はどうします?」
こんな話をすると、
「お金の話ばかりする人と思われないかな。」
と心配になる方もいるでしょう。

でも50代・60代なら、むしろ必要な話だと思います。
大切なのは、聞き方です。
「あなたの財産はいくらありますか?」
ではなく、
「結婚したら、お互いのお金はどんなふうに管理するのがいいと思いますか?」
と話してみる。

家についても、
「どちらかが家を手放すのではなく、二人にとって一番いい方法を一緒に考えませんか?」
と話す。
これなら随分印象が違います。

私なら、すぐには家を売らないと思います

もし私が同じ立場なら。
結婚が決まったからといって、すぐにどちらかの家を売ることはしないと思います。

まず一緒に暮らしてみる。
生活してみる。
本当にこの家で今後暮らしていくのかを考える。
そのうえで、もう一方の家をどうするか決める。

そして売却するなら、
売却したお金まで何となく夫婦のお金にしてしまわず、誰が築いた財産なのかを明確にしておく。
その方が、お互い安心ではないでしょうか。
愛情があるからこそ、曖昧にしない。
私はそれでいいと思います。

50代・60代の結婚は「持っているものを全部混ぜる」必要はない

若い二人なら、
二人で働いて、
二人で家を買って、
二人で財産を築いていく。
そんな結婚が多いでしょう。

でも50代・60代は違います。
お互いが何十年も生きてきて、
それぞれに家があり、
預貯金があり、
子どもがいて、
それぞれの人生があります。

それを結婚した瞬間に全部一つにする必要はありません。
これまで築いてきたものは、お互いに尊重する。
そのうえで、
これから二人で築いていくものを考える。
この方が、50代・60代の結婚には合っているように思います。

まとめ|家の問題は、お金の問題。そして人生の問題

持ち家同士の再婚では、
「どちらの家に住む?」
だけでは終わりません。

もう一方の家をどうするのか。
売ったお金をどうするのか。
生活費をどうするのか。
将来誰に家を残すのか。
相続をどう考えるのか。
いろいろな問題がつながっています。

だからこそ、
結婚してから考えるのではなく、結婚する前から少しずつ話しておく
それが大切なのではないでしょうか。

そして今回も答えは、
「こうするべき」
ではありません。
家を残してもいい。
売ってもいい。
貸してもいい。
二人で新しい家を買ってもいい。

ただし、
どちらか一方だけが大きなものを失う形にしないこと。
そして、
お互いがこれまで築いてきた人生を尊重したうえで、これからの二人の暮らしをつくること。
50代・60代からの結婚だからこそ、そんな大人の話し合いができる二人であってほしいと思います。

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